無くそう子供の貧困 メーリングリストからのピックアップ記事24

◆平成27(2015)年1月23日 毎日新聞 東京朝刊
 認定こども園:補助金、引き上げ決定 減収回避

 今年4月から始まる子ども・子育て支援新制度をめぐり、認定こども園の一部から、大幅減収となることを理由に認定を返上する動きが出ている問題で、政府は22日、認定こども園の運営補助金を引き上げ、減収を避けるための対応を、同日開かれた「子ども・子育て会議」で正式に報告した。返上問題への国の対応策が決まった。
 認定こども園については、政府は当初、既存の園で幼稚園部分と保育所部分それぞれに施設長がいる場合、1人分の人件費しか支給しない方針だった。それを5年を限度に、現行通り2人分の人件費を補助するとした。また、当初は園児数が大規模な園が配置基準より多い保育士や教諭を配置しても、最大4人分の補助金しか加算しないとしていた。これを、定員規模に応じて最大6人分まで加算できるよう拡充する。
 一方、保育士の処遇改善策として、民間保育所に勤める保育士の今年度の給与を、国家公務員給与改定に準じて2%加算するとした。昨年4月にさかのぼって適用し、2015年度にも引き継ぐ。保育士の給与は今年4月から3%引き上げられることが決まっている。これと合わせ民間の保育士給与は新制度施行から現状より計5%加算されることになる。

◆平成27(2015)年1月25日 東京新聞 朝刊
 児童虐待防げ 子育て世代の医師らアニメ製作

 児童虐待は身近な問題だと知ってほしい-。虐待された子らを診察してきた東京都内の医師が、広告会社の社員やデザイナーらに呼び掛け、手弁当でアニメの啓発映像を制作している。いずれも二十~三十代で、子育て中の人が中心だ。「一部の人が起こす特殊な問題じゃない」と知ってもらい、社会全体で支えようとのメッセージを伝えたいという。
 アニメには、ミカンの親子が登場する。ミカンママは幼いミカンちゃんの子育てに奮闘。夜泣きするミカンちゃんをあやすけど、近所のユズおばさんに「うるさい」と冷たくされる。電車に乗ると隣のデコポンおじさんから嫌な顔をされる。ミカンママは疲れと孤独から虐待しそうになる。
制作の中心になっているのは、虐待された児童やその家族を診てきた都内の小児神経科医、小橋孝介さん(34)。世間では、虐待をひどい親による特殊な問題と考えられがちだが、母親らに接してきて「どの親も感じる子育てストレスの延長線上で起こり得る身近な問題」と強く感じてきた。そのギャップを埋めたいと、小橋さんは二〇一三年、知人を介して広告会社やCM制作会社の社員、デザイナー、イラストレーターらに呼び掛け、有志のグループ「チャイルドファースト・プロジェクト」を立ち上げた。従来の啓発CMは、子どもがあざだらけで登場するなど、どぎつい表現も少なくなかったという。メンバーで議論を重ね、昨年夏ごろ、ほのぼのとしたタッチのアニメキャラクターが登場する啓発アニメを作ろうと決めた。
 メンバーの一人、NPO法人「子ども虐待ネグレクト防止ネットワーク」の理事で小児科医の溝口史剛さん(39)=群馬県高崎市=は、従来のCMについて「関心がない人は目を背けるだろうし、当事者を傷付けかねない。よりポジティブな形で発信した方が広く届く」。都内の広告会社に勤める横森祐治さん(37)は「目をそむけがちなテーマだからこそ、とっつきやすい、見やすい表現にしたい」と狙いを語る。
 制作中のアニメでは、オレンジちゃんが登場して魔法を使う。するとミカン親子のまわりにいる人たちが優しく接するようになり、街全体でもスーパーに子連れ専用のレジができたり、おむつが交換できるトイレが増えたりする。「子育てを社会全体で支えよう」とのメッセージを伝える構成だ。ミカンは「未完」にもひっかけているという。制作が順調に進めば今秋に完成する。グループは手弁当で取り組んでおり、制作費は二十六日午後十一時までインターネットで小口出資を募っている。四百五十万円を目標に二十四日で四百十万円余りを集めた。募集サイトはhttps://readyfor.jp/projects/childfirst

◆平成27(2015)年1月27日 読売新聞 東京朝刊
 虐待受けた子 守るには 児相・警察・医師…「情報共有」=神奈川

 ◇伊勢原のNPO 共同面接センター開設へ
 伊勢原市のNPO法人「子ども虐待ネグレクト防止ネットワーク」が、虐待を受けた子どもへの初期対応に当たる多機関連携チーム(MDT)の創設に向け、活動を続けている。児童相談所や警察などがバラバラに調査する現在の仕組みでは、つらい体験を何度も語らせることになり、「二次被害」につながりかねない。子どもを傷つけることなく守っていくには、情報共有などを可能にする新制度、法整備が必要だと訴えている。

 □子ども最優先
 横浜シンポジア(横浜市中区)で24、25日、同ネットワークなどが主催するシンポジウムがあった。全国から医療、福祉、司法関係者ら約150人が参加。25日には専門家6人がパネルディスカッション形式で議論した。米・コネティカット州検事のスティーブン・セデンスキー氏も登壇。「身体的虐待の発見には教師の存在が大きい。米国では教師がソーシャルワーカーに連絡する」と連携の重要性を訴えた。米国では、MDTの枠組みの中で「司法面接」も実施されている。専門訓練を受けた面接者が、子どもから虐待の被害状況を聞き取り、検察・警察などがそれを共有し、裁判でも証言として扱われる。「チャイルド・ファースト(子どもが最優先)」の精神・理念に基づく取り組みだ。

 □つらい記憶、何度も
 日本では、訓練を受けた面接者が聞き取った被害者の証言でも、検察・警察が直接得たものではないため、刑事裁判では原則、証拠採用されない。情報交換・共有の仕組みも整備されておらず、各機関がそれぞれ子どもに事情を聞くが、証言内容が食い違うこともあるという。同ネット理事長の内科医山田不二子さん(54)は「別々の日に違った質問をすれば、子どもの証言が変わってしまうのも当然」とし、「つらい記憶を何度も思い出させて傷つけたうえに、実態が正しく把握されないまま証言の信ぴょう性が疑われ、虐待の証拠として認められないケースも多い」と訴える。同ネットには、米国で訓練を受けた面接者の女性スタッフが2人いる。これまでも、他県の警察や児相の要請に応じた「出前面接」で子どもの心を開く手伝いをしたり、県内外の関係機関職員らに面接技術の研修をしたりしてきた。

 □「日本立ち遅れ」
 2月7日には、小田急線伊勢原駅南口近くのビルに、児相、検察・警察、医師の3者が1度に面接を行うことが可能な「子どもの権利擁護センターかながわ」をオープンさせる。米国の「司法面接」にならい、面接者が子どもに接し、隣のモニタールームで警察官らが視聴。警察官らが追加質問をしたい場合は、通話回線で面接者に伝えることができる。身体的被害の確認や治療は、同じフロアの診療室で医師が行う。運用は、児相か検察・警察からの要請が前提となり、同ネット独自に行えるわけではない。ここでの診療も保険適用が認められないなど障壁は多い。山田さんは「子どもを守るための米国のような取り組みは、欧州やアジア、アフリカなど少なくとも19か国で実施されており、日本は立ち遅れている」と指摘。「縦割り行政の弊害で議論が進まないが、子どもを守ることが何よりも大切。センターの意義などのPRを続け、『チャイルド・ファースト』の精神を訴え続けていく」と話している。センターなどに関する問い合わせは、同ネット(0463・90・2715)へ。

◆平成27(2015)年1月27日 読売新聞 西部朝刊
 [詳論ふくおか]児童虐待 医療機関で阻止 福大病院 専門家2人を配置=福岡

 ◇見極めを手助け 親のサポートも
 児童虐待への医療関係者の対応力を高めようと、福岡大学病院(福岡市城南区)で専門家が医療機関の相談を受ける取り組みが進んでいる。福岡市こども総合相談センターには毎年500件を超える虐待相談が寄せられるが、医療機関からの虐待通告は少ないのが現状だ。市も後押ししながら、校医やかかりつけ医など子どもに身近な医師が、虐待の兆候を見逃さない態勢作りを模索している。
 同大病院は昨年7月、児童虐待に関する知識を持つ専門コーディネーター2人を配置した。児童虐待が疑われる案件があった場合、両親から話を聞いて医師と対応を協議している。救急搬送されたある乳児のケースでは、母親が「高いところから落ちて頭をけがした」と説明。ところが、診断の結果、頭を強く揺さぶられ、脳が損傷する「乳幼児揺さぶられ症候群」が疑われたこともあった。担当医から連絡を受けたコーディネーターは、両親を問い詰めないよう注意しながら話に耳を傾ける。「子どもとコミュニケーションがうまく取れない」「作った食事を食べてくれない」--。親たちは子育ての悩みや経済状況など、家庭が抱える問題を打ち明けてくれることがある。離婚や精神的な疾患など、支援が必要な事例も多い。昨年12月までに虐待が疑われる33件に対応した。問題の内容次第で、こども総合相談センターや県警に通告・通報し、区役所の子育て支援課にも連絡する。育児に悩んで孤立していた母親が、自ら積極的に行政機関に相談するようになったケースもあるという。コーディネーターの1人は「虐待の早期発見だけでなく、困っている両親の生活をサポートする役割も果たしたい」と話す。
    ◇
 2004年に改正された児童虐待防止法では、虐待の疑いがある子どもを見つけた場合、児童相談所などへ通告することが義務づけられた。ただ、診察にあたる医師にとって、打撲や骨折などが虐待によるものかどうかは、専門的な知識がなければ判別が難しく、確証が得られずに通告をためらうことが多い。こども総合相談センターには、虐待に関する相談が13年度は計535件寄せられたが、うち医療機関からの通告は5%しかなかった。市は、児童虐待防止医療ネットワーク事業として、福大病院の取り組みを支援。コーディネーターが他の医療機関にも対応する態勢を取っているものの、同病院以外からの相談はまだ少数にとどまっているという。
     ◇
 「逃げられない中、棒状のもので強くたたかれると内出血が平行に現れる。児童虐待に多い傷です」。昨年11月、福大病院が開いた虐待対応セミナーでは、専門の医師が145人の医療関係者らに、症例の写真を示しながら、虐待を疑うべき事案を説明した。福大病院と市は今後、市内を5地域に分け、各地域ごとに基幹病院を決めて、より専門的な研修会や情報の共有、開業医との連携を進めていきたい考えだ。福大病院の広瀬伸一・小児科部長は「児童虐待に関心を持って診察しなければ発見や通告に至らない。意識を高めるきっかけ作りから取り組みたい」と話す。

 ◇少ない医療機関の通告
 県内の自治体では児童虐待の相談件数が高止まり状態にある中、医療機関からの通告の少なさという課題が浮き彫りになっている。福岡、北九州の両政令市を除く県内の児童相談所では、2013年度に906件の児童虐待の案件に対応した。児童相談所に虐待を通告したのは市町村が27・6%で最も高く、次いで近所の人や知人が17・2%だった。医療機関からの通告は3・1%と低かった。県は同年度から、久留米、飯塚両市で虐待防止の拠点病院を各1か所指定し、啓発活動や地域の病院の相談に対応してもらっている。初年度は2病院で計54件の相談を受けたという。北九州市の子ども総合センターが13年度に対応した児童虐待件数は380件で、医療機関からの通告は3・9%にとどまった。同市でも昨年7月、児童虐待防止医療ネットワークが発足。拠点となる市立八幡病院が現在、症例や対応を取りまとめており、他の医療機関への周知を図る方針だ。

「児童相談ニュースメール」(BCC一斉送信)
上貞玲賜(広島市安佐南区保健福祉課/児童相談所)

◆大阪市は、生活保護費の一部をプリペイドカードで支給するモデル事業を実施する。全国初の試み。過度な浪費の防止が狙いだが、生活保護への風当たりが強いだけに、受給者は「偏見が助長される」とおびえる。肝心の削減効果も期待できず、受給者のプライバシー権と自己決定権を侵害するだけに終わりかねない。

◆全国生活と健康を守る会連合会と生存権裁判を支援する全国連絡会は、生活保護の老齢加算復活を求めた広島、新潟、秋田の訴訟について最高裁が上告不受理の決定を行ったことに対し抗議声明を発表した。全国の原告団・弁護団・支える会と共に老齢加算復活や基準引き下げ阻止に全力を上げることを表明している。

◆阪神大震災の被災者に貸し付けた災害援護資金について、国は返済を免除する基準案を自治体に示した。新たに免除対象となるのは生活保護の受給か自己破産した被災者や連帯保証人で、死亡や重度障害者に限定していた従来より拡大する。最初の返済期限から10年経過した貸し付けが対象で、今年2月から適用する。

◆熊本市は、生活困窮者自立支援法が施行される4月以降、専用窓口で一括して相談を受け付けて対応する「ワンストップサービス」を充実させる。国のモデル事業を活用して市役所内に設けている「生活自立支援センター」のスタッフを2人から十数人に増やし、借金返済や住まいの確保、職探しなどの相談に応じる。

◆生活保護を受給している熊本市の女性が、通院の交通費が支給されないのは違法として、熊本市に支給申請を却下した処分の取り消しを求めた裁判の判決で、熊本地裁は「処分に違法性は認められない」などとして女性の訴えを退けた。市は自宅から歩ける距離に治療できる別の医療機関があることから申請を却下した。

上貞玲賜(広島市安佐南区保健福祉課/児童相談所)

無くそう子供の貧困ネットワーク➡︎http://end-childpoverty.jp

コメントを残す