月別アーカイブ: 2016年2月

短歌2015

今生にかえした土を頬張れば 陽に怯えるるたねの潤い 

問われずも陰りを持たぬ数日のむかしの春を思いはべりぬ 

なるようになる運命を信じるかそれともひとり変身するか 

欲望を統べる理性を支えうる金と性とはまた欲にさり

はかなさに友ぞあらんと見渡せばはかなきものに飽いて菜の花

すいこんだ息をまた吐く時の間に 未だみぬ我とすれ違いたり

肩書きの良き叔父上にソノトオリ君は似てるよ親親の日々


結局ひとり生きるのを怖れて心あそばしてそれを聴けとは


少女とは忘我の果てに居るきみの小さなの灯り持つ強情屋


梅をみに走りに出れば肌寒く心の隅を撫でて帰りき


余韻とはあたためたくて話すのにあたためられて帰る不思議さ


宣伝は無情世に来し幸不幸 全て平らに送る電線


生きていて一応飯が食えてなお子供が夢を持っている幸


数分で今日が終わると一つことやり残すべきかべからずかさえ


鼻先を風上に向け街を知り未来をも知る仔犬うつくし


いつの日かどこか一人で旅をするぼくがこの地も思い出すかな 


島国に住めど島だと気づかぬがおのころに来て知る島ごころ


雨の日にどこに行くのと聞かれたよどこでもないよと呟いた午後


スガシカオ聴かせてみたりして噛んだ革手袋に残る君の血


気がつくと足のどこかが毛に触れて そこに居るの とまた声が出る


そのまんま自分を見つめて居ることで君は素敵な君になるのさ